解説はわかる。でも、自分で解こうとすると手が止まる。

数学の勉強をしていて、こんな経験はないでしょうか。

解説を読むと、「なるほど」と思う。
先生の説明を聞いていると、理解できる。
答えを見れば、なぜそうなるのかも分かる。

ところが、翌日、自分でもう一度その問題を解こうとすると手が止まってしまう。

「分かっているはずなのに、自分では解けない。」

これは、数学を勉強している人によく起こることです。

そして大切なのは、ここで「自分には数学の才能がない」と決めてしまわないことです。

「解説を読めば分かる」というところまで来ているなら、まったく理解できていないとは限りません。

ただ、「分かる」から「自分で解ける」までの間に、まだ確認することが残っている可能性があります。

「解説を理解できる」と「自分で解ける」は同じではない

数学の解説には、問題を解くために必要な考え方や計算が順番に書かれています。

そのため、解説を読みながらであれば、

「ここでこの公式を使うのか」

「この式を作ればいいのか」

「なるほど、だからこうなるのか」

と理解できます。

でも、実際の試験では、その道筋は書かれていません。

問題文を読んで、

  • 何を求める問題なのか
  • 何が分かっているのか
  • どの知識を使えそうなのか
  • 最初に何をすればいいのか

を自分で考える必要があります。

つまり、解説を理解することと、何もないところから解き方を組み立てることでは、必要になる作業が少し違います。

まず確認したいのは「どこで止まるのか」

「自分では解けない」と感じたときに、私はまずどこで止まったのかを確認することが大切だと考えています。

例えば、次のように分けてみます。

  • 問題文の意味が分からない
  • 何を求めればいいのか分からない
  • 使う公式や定理が思い出せない
  • 公式は分かるが、どう使えばいいのか分からない
  • 最初の一手が思いつかない
  • 途中までは進めるが、その先で止まる
  • 考え方は合っているが、計算で間違える

全部「解けなかった問題」ですが、改善する内容は同じではありません。

公式を忘れているなら、知識を確認する必要があります。

公式は知っているのに使えないなら、「どんな場面でその公式を使うのか」を確認した方がよいかもしれません。

途中で止まったのであれば、そこまでは自分でできています。

「できなかった」で終わらず、「どこまではできたのか」を見る。

それだけでも、次にやることが具体的になります。

解説を読んだ直後に「分かった」と判断しない

解説を読んだ直後は、内容が頭に残っています。

その状態でもう一度解くと、解説の流れを覚えているため、意外と簡単に解けることがあります。

もちろん、それも勉強の一つです。

ただ、それだけで「もうできる」と判断すると、数日後に同じ問題を見たときに解けなくなることがあります。

そこで、解説を確認した問題は、少し時間を置いてもう一度解いてみます。

そのときは、できるだけ解説を見ずに取り組みます。

そしてまた止まったら、

「今度はどこで止まったのか」

を確認します。

一度目と同じ場所で止まることもあれば、前回より先まで進めることもあります。

前回より先まで進めたのであれば、それも一つの変化です。

「答えを覚える」のではなく、最初の一手を説明してみる

もう一つ試してほしいことがあります。

解説を読んだ後に、答えをそのまま覚えようとするのではなく、

「なぜ最初にこれをするのか」

を自分の言葉で説明してみてください。

例えば、

「この条件があるから、この公式が使える」
「これを求めたいから、まずこの値を出す」
「この形にすると、知っている問題に変えられる」

というように考えます。

うまく説明できなければ、そこがまだ曖昧なところかもしれません。

反対に、自分の言葉で説明できれば、ただ解答の手順を覚えている状態から一歩進めます。

同じ問題をやり直すことにも意味がある

一度答えを見た問題をもう一度解くと、

「答えを知っているから意味がないのでは?」

と思う人もいます。

でも、目的が「初見問題の実力を測ること」ではなく、自分で解ける状態を作ることなら、やり直すことには意味があります。

大切なのは、答えを覚えているかどうかだけではありません。

何も見ない状態で、

  • 問題の条件を整理できるか
  • 最初の一手を自分で決められるか
  • 途中の理由を説明できるか
  • 最後まで自分で進められるか

を確認します。

そして、できなかったところだけをもう一度改善します。

「分かった」で終わらず、確認して改善する

私は数学の指導で、

確認 → 改善 → もう一度確認

という流れを大切にしています。

説明を聞くことも必要です。

解説を読むことも必要です。

ただ、それだけでは「自分で解けるようになったか」は分かりません。

だから実際に取り組みます。

できたところと、止まったところを確認します。

必要な部分を改善します。

そして、もう一度取り組みます。

この繰り返しによって、

「分かったつもり」から「自分でできた」へ少しずつ近づけていく。

それが数学を学ぶうえで大切なことだと考えています。

受験が近い人は「解けなかった数」だけを見ない

特に受験が近づいている場合、過去問を解いて点数が低いと焦ると思います。

でも、そのときも「何問間違えたか」だけで終わらせないでください。

一つ一つの問題について、

「まったく分からなかったのか」
「途中まではできたのか」
「知識を忘れていただけなのか」
「解説を確認すれば、もう一度できそうなのか」

まで見てみます。

残り時間が少ないときほど、すべてを最初から勉強し直すのではなく、現在地を確認して、改善できるところから取り組むことが大切です。

受験直前の数学の進め方については、こちらの記事でも詳しく書いています。

受験直前、数学は何をすればいい?残り時間が少ないときに最初に確認したいこと

一人では「なぜ解けないのか」が分からないときは

自分で勉強していると、

「どこが分かっていないのか、自分でも分からない」

ということがあります。

そんなときは、問題を実際に解いている過程を見ることで、つまずいている場所が見えてくることがあります。

思考スイッチラボでは、花木健がオンラインで数学の個別指導を行っています。

継続指導の前に、2週間の無料体験を用意しています。

無料体験ではオンライン個別指導を2回行い、実際に問題に取り組んでもらいながら、できているところと止まっているところを確認します。

そして、必要なところを改善し、もう一度確認します。

学校の課題、塾の課題、受験に向けて取り組んでいる問題など、現在使っているものをもとに進めることもできます。

「解説を読めば分かるのに、自分では解けない」
「勉強しているのに、なぜ点数につながらないのか分からない」

という場合は、まず現在取り組んでいる問題から一緒に確認していきましょう。

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