数学の問題を解いていて、手が止まる。
そんなとき、
「何分くらい考えたら解説を見ていいんだろう?」
「すぐ答えを見るのはよくないのでは?」
「分かるまで自分で考え続けた方が力がつくのでは?」
と迷うことがあります。
「5分考える」「10分考える」「15分考えて分からなければ答えを見る」など、時間で基準を決める方法もあります。
ただ私は、時間だけで決めなくてもよいと考えています。
大切なのは、何分考えたかより、その間に何を考えていたかです。
同じ10分でも、考えている内容は違う
例えば、同じように10分間問題を考えていたとしても、状態はそれぞれ違います。
- 解き方の方針があり、計算を進めている
- いくつかの方法を試している
- 途中まではできたが、その先が分からない
- 使えそうな公式を思い出そうとしている
- 問題文を見たまま、何をすればいいのか分からない
これを全部「10分考えた」とまとめてしまうと、実際の状態が見えません。
まだ考え続ける意味がある10分もあれば、何かを確認した方がよい10分もあります。
まず「どこまで分かっているか」を確認する
問題が解けないときは、すぐに「分からない」とまとめるのではなく、少し細かく見てみます。
例えば、次のように確認します。
- 問題で何を求めるのかは分かっているか
- 問題文に書かれている条件を整理できているか
- 関係しそうな公式や定理を思い出せるか
- 最初に何をすればよいか分かるか
- 途中までは進められるか
- どの部分から分からなくなったか
ここまで確認すると、「問題全部が分からない」のではなく、止まっている場所が見えてくることがあります。
何も方針が出てこないなら、確認してもいい
問題を読んでも、何を使えばいいのかまったく分からない。
しばらく考えても、最初の一手が出てこない。
この状態で長い時間問題を眺め続けても、必ずしも勉強が進むとは限りません。
そんなときは、教科書や参考書を確認したり、解説の最初の部分を見たりしてもよいと思います。
ただし、そこで答えを最後まで写して終わらせないことが大切です。
「自分には何が足りなかったのか」を確認します。
公式を忘れていたのか。
問題の条件を読み取れていなかったのか。
その解き方をまだ知らなかったのか。
ここが分かれば、次に何を勉強すればよいのかも見えやすくなります。
途中まで進んでいるなら、もう少し考える意味がある
一方で、途中まで解けている場合はどうでしょうか。
例えば、
- 使う公式は分かっている
- 途中式までは書けている
- 答えに近づいている感覚がある
- 別の方法も試せそう
という状態です。
この場合は、すぐに解説を見るより、もう少し自分で試してみる意味があります。
考えた結果うまくいかなかったとしても、
「この方法では進まなかった」
という経験が残ります。
その状態で解説を読むと、自分の考え方と解説の考え方を比べることができます。
解説を見ること自体が悪いわけではない
「答えを見ると力がつかない」と考えて、解説を見ることを我慢する人もいます。
でも、解説は勉強するための材料です。
分からないところを確認するために使って構いません。
問題は、解説を見ることではなく、見た後に何をするかです。
解説を読んで、
「なるほど。分かった」
で終わってしまうと、本当に自分で解けるようになったかは確認できません。
解説を見たら、もう一度自分で解いてみる
解説を確認した後は、一度解説を閉じます。
そして、もう一度その問題に取り組んでみます。
自分で最初から最後まで進められれば、一つ前進しています。
もう一度止まったなら、そこでまた確認します。
解く → 止まった場所を確認する → 必要なことを確認する → もう一度解く。
この繰り返しによって、「分からなかった問題」が少しずつ「自分で解ける問題」に変わっていきます。
「何分考えるか」より「次に何をするか」
もちろん、試験本番では時間配分が必要です。
しかし、普段の勉強では「10分たったから答えを見る」という時間だけの判断にしなくても構いません。
考えている途中なら、もう少し続けてみる。
まったく方針がないなら、必要なところを確認する。
確認したら、もう一度自分で解いてみる。
大切なのは、時間を使ったことではなく、その問題を通して何を確認し、次に何をできるようにするかです。
解説は分かるのに、自分では解けない場合は
解説を確認するところまではできても、その後もう一度自分で解こうとすると手が止まることがあります。
これは、「解説を理解できること」と「自分で解けること」の違いが関係しています。
この状態については、次の記事で詳しく説明しています。
数学は解説を読めばわかるのに、自分では解けない。その原因はどこにある?
自分が止まった場所を見つける
数学で分からない問題に出会ったとき、「何分考えればいいか」に一つの正解があるわけではありません。
5分で確認した方がよい問題もあれば、もう少し考えてみる価値がある問題もあります。
だから、時計だけを見るのではなく、自分の取り組みを見てみてください。
どこまで分かったのか。
どこで止まったのか。
何を確認すれば、もう一度進めそうなのか。
それが分かるようになると、分からない問題に出会ったときの勉強の進め方も少しずつ変わってきます。

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